在外派遣から帰国しました!2024.04.04

在外派遣から帰国しました!(そして3年ぶりに更新してみました)

 派遣からあっという間に3年が経ち3月18日(月)に日本に帰国しました。あっという間の3年間、人生で忘れることのない密度の濃い3年間、帰国時に帰りたくないと本気で思える最高に幸せな3年間でした。本年度も来年度以降の派遣に向けた選考が始る時期になりました。もうさすがに3年前の面接内容等を公開してもいいかなと思ったので、思い切ってすべて公開したいと思います。皆さんの参考になれば幸いです。さて、3年ぶりの更新ということで、忘れる前に少し自分なりに在外派遣で感じたことを書きたいと思います。

在外派遣に向いている人

 派遣されてみて、在外派遣に向いている人について勝手な考えを書いてみたいと思います。向いていると私が思う人は一言でいうと「何事も前向きにとらえられる人」なのかなと思います。ちょっと偉そうに書いてしまうかもしれないですが、今思っていることをそのまま書かせてもらいたいなと思います。

 最初のハードルは食習慣や居住空間、生活習慣といったその国の生活事情の違いを楽しめるかという点です。例えば、知らない食べ物を見た時に、絶対に食べない人よりとりあえず不味くてもいいから食べてみよう、不味かったらそれはそれで面白いなんて考えられる人が向いているのかなと思います。私の住んだ家では、ソファーをめくったら虫がたくさんいたり、夜電気を消したら壁に穴が空いていることがわかったり、壁が薄すぎてバイクの音が頭のすぐ上で鳴りやまなかったりしました。一緒に来た先生の中には、マットレスで寝たら全身かぶれたとか、洗濯機がカビだらけだったとかそのほかにもいろいろな笑えるエピソードがありました。これを笑えるかどうかは一つ大切かなと思います。

 次に仕事面について。日本人学校での仕事は、当たり前ですが日本と違うことがたくさんあります。教えたことのない教科を教える、残業時間が日本より増える、県によって考え方が違う、日本の生徒にとっての常識が身についていない、設備や環境が進んでいる(遅れている)など、その他にも派遣される国によってさまざまな日本と違うことに出会うことになると思います。それを面白い!やりがいある!と思えるかどうかで3年間が充実するかどうかが一つ決まると思います。

 次に、付き合う人の数が日本より格段に増えるということがあります。家の周りでは当たり前のように生徒に会うし、派遣の先生や家族とは休みの日であろうと一緒に出掛けたり、家で子どもたちを含めて遊んだりするのは当たり前です(それが楽しい)。その他にも、保護者との飲み会、現地日本人会との交流、日本人学校に来る教育関係の人との飲み会、ゴルフコンペや現地の行事への参加、日本人学校独自のイベントへの参加など、日本にいるときと比べて格段にいわゆる「付き合い」が増えます。このような環境では、仕事とプライベートの垣根がなくなっていきます。そんな環境を前向きに楽しむことができるということが大切だと私は思いました。

 日本人学校は、たくさんの人の想いで今日までその土地に存在し続けています。日本人学校のない海外で日本人学校を設立した人がどれだけ大変だったか、日本人学校を維持してきた人がどれだけ苦労してきたのか、そういう歴史の中でその土地でうまく生き残るために、様々人と人とのつながりが日本以上に大事なのだと3年間の中で私なりに理解しました。そして、その中で日本人学校に派遣される先生は、その歴史を未来につなぐ役割を担っているのだと感じています。

そして忘れてはいけないのが・・・

 ここまでの向いている人の話は、派遣される本人の話でしたが、もう一つとても大事なポイントがあります。それは配偶者も前向きな思考をもてる人かという点です。私の派遣された国では、配偶者会というものがあり、派遣されてくる人の準備、日本人会の仕事、現地の習い事(半強制)など、配偶者の方も実はかなり大変です。それに加えて、日本人学校に子どもが通っているとママさん会にも巻き込まれます。そこでは日本人学校の機密をもらせないので、派遣の先生の情報や家族の話(夫であり教員)をする際には非常に気を遣わなければなりません。そういうことに神経をとがらせながら、自分で交流関係を広げたり、趣味を見つけたりできる能力というのは配偶者に求められるのだと思います。(ママさんよく頑張った!)

在外派遣の面接に向けて・・・

 3年前を振り返ってブログを読み返してみると、面接で聞かれたことはまさにこのあたりの確認なのかなと納得できるような気がしました。上であるような環境ををイメージしながら、私は「そういう環境が得意です」みたいなエピソードを準備しておくと合格が近づくかもしれません。ぜひ、頑張ってください。もしできたら、日本人学校と日本の公立学校の違いについてもまとめられたらなと思いますが、今日はここまでにします。お読みいただきありがとうございました。